障害福祉サービス事業(就労継続支援B型、共同生活援助(グループホーム)、放課後等デイサービスなど)を開設するためには、都道府県や管轄自治体から「指定事業者」としての認可を受ける必要があります。

この指定を受けるために必ずクリアしなければならないのが、いわゆる「3大基準」と呼ばれる以下の基準です。

  1. 人員基準(だれを配置するか)
  2. 設備基準(どのような物件・部屋を用意するか)
  3. 運営基準(どのように事業所を運営するか)

本記事では、新規開業を検討されている事業者様に向けて、この3大基準の重要ポイントを整理して解説します。


1. 人員基準:資格と「実務経験」の事前確認が成否を分ける

障害福祉サービスでは、事業種別ごとに配置しなければならない職種と員数が法令で厳格に定められています。

主なキーパーソンとなる職種

  • 管理者:事業所の管理運営や職員の指揮命令を行う責任者(原則として常勤専従)。資格要件は比較的緩やかですが、兼務関係に制限があります。
  • サービス管理責任者(サビ管):個別支援計画の作成やサービス提供プロセスの管理を行う中核専門職。
  • 児童発達支援管理責任者(児発管):児童発達支援や放課後等デイサービスにおいて支援計画を作成する中核専門職。
  • 生活支援員・職業指導員・指導員:利用者に直接支援を提供するスタッフ。

注意点:サビ管・児発管の実務経験年数【要確認】

サビ管や児発管として従事するためには、指定の国家資格の保有や、福祉・医療分野における3〜8年程度【要確認】の「相談支援業務」または「直接処遇業務」の実務経験証明書が必要です。さらに、「基礎研修」および「実践研修(OJT要件あり)」の修了が義務付けられています。

採用決定前に、必ず前職の証明書内容を精査することが不可欠です。


2. 設備基準:賃貸契約を結ぶ前に必ず「法令適合」を確認

物件選びは、指定申請において最も手戻りや金銭的リスクが発生しやすいポイントです。単に「広さが足りているか」だけでなく、複数の関係法令をクリアする必要があります。

主なチェック項目

  • 区画の独立性:専用の事務室、相談室(プライバシーに配慮した遮音・視線遮断)、指導訓練室(定員1人あたり所定の平米数【要確認】)など。
  • 建築基準法上の用途:物件の用途が「児童福祉施設等」や「寄宿舎(グループホームの場合)」に該当する場合、延床面積や構造によっては用途変更の建築確認申請【要確認】が必要になることがあります。
  • 消防法令の適合:障害福祉サービスは特定防火対象物(6項ハ等)に区分されることが多く、消火器だけでなく、自動火災報知設備や誘導灯、防排煙設備、スプリンクラー等の設置義務【要確認】が生じる場合があります。

行政書士からのアドバイス
物件の賃貸借契約を締結した後に消防設備で数百万円の改修費が必要になることが判明し、資金計画が狂ってしまうケースが散見されます。契約書に印鑑を押す前に、図面を持って行政書士や自治体・消防署に事前相談されることを強くお勧めします。


3. 運営基準:コンプライアンスと支援の質を担保するルール

運営基準は、指定を受けた後に事業所が適正にサービスを提供し続けるためのルールです。申請書類の段階でも、以下の整備が求められます。

  • 運営規程:事業の目的、運営方針、利用定員、営業時間、利用料等を明記した文書。
  • 重要事項説明書・利用契約書:利用者様や保護者様へ事前に説明し、同意を得るための契約書類。
  • 苦情解決体制・事故発生時の対応マニュアル:地域連携や安全管理に関する各種体制の策定。
  • 非常災害対策計画:避難訓練の計画や消防計画書の届出。

まとめ:計画的な逆算スケジュールが大切です

障害福祉サービスの指定申請は、書類のボリュームが数百ページに及ぶことも珍しくありません。また、自治体の事前協議から指定交付までには3〜5ヶ月程度【要確認】の期間が必要です。

おおさき行政書士事務所では、練馬区を中心とした都内自治体の手引きに基づき、物件の選定段階からサビ管要件の照合、申請書類の作成までワンストップでサポートしております。「何から相談すればよいか分からない」という段階でも、お気軽にお声がけください。

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